爽やかで風になびいているイメージからか夏のイメージが強いリネンカーテン。「冬は寒くないの?」というお声もお聞きします。
実はリネンは通気性、保温性をもち、一年を通して快適にお使いいただける自然素材です。
今回はリネンカーテンのあるお部屋の冬の寒さ対策に有効な方法について、リネン素材の特徴やオーダーカーテンならではの縫製仕様、リネンカーテン生地の選び方などをリネンカーテンLif/Linのスタッフが詳しくご紹介します。
これからお伝えするポイントをおさえて、ぜひ冬の快適なリネンカーテンのある暮らしを楽しみましょう。
目次
なぜ部屋が寒いのか?
冬のリネンカーテンについてお話する前に、そもそもなぜお部屋が寒いのかという点について考えてみましょう。
お部屋の中で外の気温に一番影響を受ける場所、それは「窓」です。
断熱材が詰まった壁と異なり、採光や換気などの役割をもつ窓は、どうしても外との接点が多い場所。すなわち、外の気温に影響されやすい場所でもあります。
最近の住宅は、窓ガラスが二重、三重になった「複層ガラス」が主流となっています。一見、一枚の窓に見えますが、よく見るとガラスが2,3枚使われておりそのガラス同士の間にガスや空気があります。省エネで高気密・高断熱性を高めたお家ならではの窓まわりです。
一方、数十年前に建てられた住宅は一枚ガラス「単板ガラス」の窓が多く、冬場の窓は結露が多く発生し、窓に近づくとなんだかひんやり感じます。
筆者の賃貸アパートも単板ガラスの窓で、冬の時期は室内で暖房やこたつを使用してもなかなか空気が温まらず本当に寒い思いをします…。
複層ガラスと単板ガラスの違いは「窓の厚さ」と「中に空気の層があるか」。
実はリネンカーテンの冬の寒さ対策にも、この「厚さ」と「空気の層」がポイントとなってきます。
それでは、本題のリネンカーテンの冬の寒さ対策について見ていきましょう。
リネンカーテンの冬の寒さ対策のポイント
ここからは冬でも快適にリネンカーテンのある暮らしを楽しむために、主に3つの観点に分けて対策方法を詳しくご紹介していきます。
隙間をなくす
一つ目のポイントは「隙間をなくす」こと。はじめにお伝えしたお部屋の温度を大きく左右するのは「窓回り」なので、窓とリネンカーテンの間の隙間をいかに塞ぐかが重要になってきます。
そのためには、次のような縫製仕様がおすすめです。
丈を長めにする
一つ目はカーテンの丈を長めに製作すること。カーテンの下部の裾からの隙間風は地味なストレスを感じますよね…(私だけでしょうか)。
そこで思い切って床にタラっと生地が付く「ブレイクスタイル」と呼ばれる丈にするのがおすすめです。
ブレイクスタイルは海外風のお部屋でよく見られます。長さも床から+5cm~+30cmなど、どのくらい長くするかによって印象も大きく変わって見えます。
インテリア通の方は、ブレイクスタイルのリネンカーテンが掛けられたお部屋をみると「おっ、おしゃれじゃんこのお部屋!」となりがち。
防寒だけではなく、おしゃれなインテリアも楽しめる一石二鳥のスタイルです。
左右をリターン仕様にする
リネンカーテンを「リターン」と呼ばれる仕様に縫製することもおすすめです。
リターンとは、カーテンの両端をカーテンレールの端から壁側に折り曲げた部分をいいます。
左右の隙間を塞ぐことで、寒さ対策だけでなく、光漏れなどを防ぐことができます。
あまり見かけない仕様ですが、オーダーカーテンを製作する際は、専門店のスタッフ様に要望をお伝えいただくとご対応いただける場合がほとんどです。
ほかにも窓からの冷気を遮断・隙間を防ぐ方法は、レールカバーを付ける、ホームセンターなどで売られているパッキンや隙間テープなどを使用する方法があります。
ご自宅の窓回りの環境に合わせて、適切な方法をご検討ください。
続いては、リネンカーテン生地に関わる「保温」について見ていきましょう。
暖かさを保持する
リネンカーテンの冬の寒さ対策2つ目の観点は、「暖かさを保持する」こと。
そこで、4つの方法をご紹介します。
リネン100%の素材
冒頭の複層ガラスのお話しで少し触れましたが、保温性を高めるには「空気の層」をつくることが効果的です。なぜ空気の層が必要なのか。実は空気は熱伝導率(=熱の伝わりやすさ)がとても低いのです。
コンクリートやガラス、塩ビ、乾燥した木材などと比較しても低いため空気の層をつくることで外気の影響を受けにくくすることができます。ダウンジャケットや羽毛布団などの暖かさが特徴のふんわりとした素材のものは、中は空気が沢山含まれていますよね。とても利にかなっているのです。
では、リネンはどうでしょう。リネン繊維をよくみると、このような真ん中が空洞になっているストロー状の構造をしています。
中が空洞になっているので、すなわち「空気の層」が存在しているのです。
そのため、リネン素材、なかでもリネン100%の素材は構造的にみると熱伝導率が低い傾向があると言えます。
厚めの生地
保温性を高める他の方法として、「厚めのカーテン生地を選ぶこと」が挙げられます。こちらはなんとなくイメージしやすいですね。
薄手のレースカーテン1枚よりも、厚手のドレープカーテンの方が熱を逃がしにくい傾向があります。また、厚手のドレープカーテンのなかでも、織りの密度が高い生地を選ぶとよりその効果が高まります。
リネンカーテンLif/Linの厚手生地のラインナップはこちらからご覧いただけます。
ヒダは3つ山2倍ヒダ
そのほかのポイントとして、カーテン上部の「ヒダ」にも着目してみましょう。
オーダーカーテンでは、ヒダのないフラットカーテンと、ヒダありのカーテンをお選びいただけます。
ヒダありのなかでも、主に「2つ山1.5倍」と「3つ山2倍ヒダ」がメインとなるのですが、冬の寒さ対策には「3つ山2倍ヒダ」がおすすめです。
2つ山と3つ山の違いはこちら。
見た目のデザインとして、つまみの部分が3つ山の方がカーテンのウェーブが多くできるため、重厚感やラグジュアリーな雰囲気がでます。
ウェーブがあるということは、空気の層ができるということ。また、使用する生地の量が2つ山と比較して約1.3倍程多いため、よりカーテンで寒い空気を遮断し、お部屋の暖かな空気を逃がしにくくすることができます。
カーテンは2重に
リネンカーテンを1枚だけ掛けている方は、もう1枚かけて2重にするというのも一つです。2重にした分だけ、厚みがでるため寒さを防ぐことができます。
カーテン1枚掛けのお部屋は、外からの視線を遮りたいが、ある程度の光も取り入れたいという方が多いでしょう。リネンカーテンであれば、2重にカーテンを掛けてもお部屋に光が届くので、暗くなるのが心配…という点は気にされなくてもよさそうです。
以上が、「暖かさを保持する」という観点での対策でした。最後に3つ目の「デザインによる心理効果」について触れていきます。
デザインによる心理効果
ここまで縫製仕様や素材の特徴といった、機能面でのリネンカーテンの寒さを防ぐ方法をお伝えしましたが、ここでは心理的な面での対策をご紹介します。
暖色系の色を選ぶ
カーテンは、お部屋の中でもラグなどと同じように空間を占める割合が多いアイテムの一つです。そのカーテンを何色にするかというのも実は大切。
赤やオレンジ、黄色などの暖色系の色合いは、暖炉の炎や夕日などを連想させ、気持ち的にも心を温めてくれる効果があります。
ただし、暖色系は進出色(前に進出してくるように感じられる色)とも言われています。お部屋全体的に、特にビビッドな暖色系の色合いを取り入れた場合は空間が狭く感じられる場合があるので、バランスをみて取り入れると良いでしょう。
刺繍の生地を選ぶ
最後のポイントで、無地のカーテンも素敵ですが、「刺繍」が施されたリネンカーテン生地を選ぶのもおすすめです。
植物などのデザインがあしらわれた刺繍は、どことなくやわらかな雰囲気をもっています。光があたる事で刺しゅうの影が床面に映し出され、それもまた癒しを与えてくれます。
まとめ~リネンカーテンの冬の寒さ対策~
冬でも快適にリネンカーテンのある暮らしをお過ごしいただくためのポイントとして下記をご紹介してきました。
✓ 「ブレイクスタイル」や「リターン」で隙間を埋める
✓ 厚めのリネン生地、2倍ヒダ、2重カーテンで暖かさを保持する
✓ 暖色系の色合いや刺繍柄のカーテンで心も温かく
数あるリネンカーテンのなかでも『Lif/Lin(リフリン)』では、皆さまへ自身をもっておすすめできるリネンカーテンです。
①全てリネン100%の素材
②細かい縫製オーダーが可能
③全国各地に取扱店あり
④約90柄という豊富なラインナップ
気になるという方は、ぜひお近くのLif/Lin取扱店舗にて気持ち良いリネンの肌触りをご体感くださいませ。