最近では身近に感じられるようになったリネンですが、
その歴史はとても古く、1万年以上も前から使われていたそうです。
古代エジプトではリネンを“月光で織られた生地”と呼び、神事にも用いられていました。
実は、ピラミッドから発掘されたミイラを包んでいた布もリネンなのです!
ヨーロッパでも王族や貴族などの限られた人たちが、リネンの生地を使っていたそうです。
そんなリネン、ヨーロッパではイニシャルを刺繍したリネンを持って嫁ぐ。
という慣わしがあり、この習慣も貴族から一般の方へと広まったそうです。
嫁入り道具としては、シーツ・ピローケース・テーブルナプキン・テーブルクロス・
ハンドタオル・バスタオル・・・
布という布は全てリネンでまかなっていたのでしょうね。
以前フランスの蚤の市で見つけた刺繍入りのアンティークリネン。
お嫁入りの際に、たくさんありすぎて使うことがなかったのか、
詳細は不明ですが、長い年月を経た風格と控えめな刺繍の素朴な感じが
なんとも言えません。
丈夫で汚れが付きにくく、汚れがついても落ちやすい、
使うほどに肌触りや風合いがよくなっていくリネン。
これほどに昔から多くの人に愛された素材はあるでしょうか?
リネンの歴史を感じながら、皆様の生活の中にも
リネンを身近に取り入れてください。