リネンカーテンをオーダーで作成する場合、横方向の幅の寸法を少し余裕を持たせて作成する必要があります。
もともとカーテンは、カーテンレールの幅を基準に、それよりも少し大きめで作成するのですが、特にリネンの特徴により、大きめで作成していただきたい理由があります。
その特徴とは、カーテンのサイドの部分が使っていくうちに湾曲してしまうのです。
特に両開きの場合、中央からカーテンを開閉する際に触れる部分が、少しクシュっとなって、隙間ができてきます。
この時に、カーテンレールの幅=カーテンの幅となっていると、生地に余裕がないため、中央部分の隙間を閉じることが難しくなってしまいます。
一方、カーテンレールの幅よりも、カーテンの幅に少し余裕がある場合は、中央部分の2枚の生地を重ね合わせることで、隙間が開きにくくなります。
それでは、カーテンの幅は、具体的にどのくらい余裕を持たせたらいいのか?
というはなしになりますが、ヒダのあるカーテンと、ヒダのないカーテンでは、この余裕をどの程度持たせるのかが違ってきます。
【ヒダありカーテンの場合】
ここは、あえてヒダありカーテンと書きましたが、2ッ山1.5倍ヒダでも、3ッ山2倍ヒダでも、大きくする割合は同じで、カーテンレールの幅に対して5%前後です。
2ッ山でも3ッ山でも、上部でヒダをとることでたっぷりと生地を使っているので、ヒダのない裾に近づくにつれて、窓よりも大きい幅になります。
この“1.5倍”や“2倍”というキーワードは、窓の幅(正確にはカーテンレールの幅)に対して、1.5倍や2倍の生地を使っていますよ。という意味です。
2mのカーテンレールに1.5倍のカーテンを作製した場合、カーテンのヒダをほどいてみると、約3mの幅の生地なる。ということになります。
もともと、これだけの生地を使っているため、カーテンレールに対しても、ほんの少しの5%をプラスして多少の余裕を持たせるだけで大丈夫なのです。
【ヒダ無し(フラット)カーテンの場合】
一方、ヒダをとらないフラットカーテンの場合は、窓の幅(カーテンレールの幅)に対して、30%程度大きく作成することが多いです。
ヒダがあるカーテンと違い、ヒダをとっていません。
カーテンレールと同じ寸法で発注した場合、
200cmのカーテンレールに対して、200cmの幅でカーテンを作製すると、ピッタリの寸法になります。これでもいいのですが、最初にお話ししたように、両開きの場合は中央に隙間が空いてしまう可能性があります。
カーテンレールよりも30%程度大きく作成した場合、
200cmのカーテンレールに対しては、カーテンを260cmで作成することになり、カーテンレールよりも60cm大きくなります。この60cm分がカーテンを閉じた時にもウェーブとなって出てきます。
ヒダのないカーテンの場合は、このようにしてウェーブを出し、中央の隙間の問題も多少解消することができるようになります。
こういった理由で、ヒダありのカーテンとヒダなしの(フラット)カーテンとでは、大きくする割合が違ってくるのです。
ヒダありの場合と、ヒダなし(フラットカーテン)の場合とでは、大きくする割合が変わりますが、カーテンレールよりも大きめにすることを忘れずに、オーダーカーテンを作製してください。