最近では“リネン”という言葉をよく耳にするようになりましたが、このリネンという言葉は、様々な用途で使われています。
今回は、“リネン”という言葉についてお話ししたいと思います。
“リネン”という名前 目次
- 2つの意味を持つ“リネン”
- “リネン”にまつわる素敵なお話し
- “リネン”と同じくらい耳にする“麻”とは
2つの意味を持つ“リネン”
1つ目は“リネン”の本来の意味である、亜麻という植物の繊維や、その繊維で織りあげられた生地を“リネン”と言います。
リネンカーテンLif/Linのカーテンは、その名の通り、亜麻(リネン)100%のカーテンです。
リネンは人類の歴史上もっとも古い繊維と言われていて、今から約1万年前から存在しています。
ミイラを巻いているものもリネンなんだそうです。
もう一つの“リネン”は、亜麻以外のものも含めた布製品を呼ぶ場合です。
“ベッドリネン”という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
これは、先ほどお話しした、亜麻の布に限らず、寝具の布に使われる言葉でです。
素材がコットンだったとしても、枕カバーやシーツなどが、この“ベッドリネン”に当てはまります。
その他にも、キッチンで使われるテーブルクロスやナプキン、キッチンリネンなどもそれらを総称して“テーブルリネン”と呼ばれています。
ヨーロッパでは王侯貴族が純白のリネンを好んで使っていたそうで、寝具など身近な布製品はおそらく“リネン=亜麻”を使っていたのだと思います。
しかし、その後はコットンの需要が高まり、リネン産業が衰退してしまったのですが、上質なリネンの名前がそのまま残り、リネンではないものでも、生活の中で使う布製品を総称して“リネン”と呼ばれているのでしょう。
“リネン”にまつわる素敵な話
先ほどもお話ししたように、生産性や扱いやすさやから、コットンの需要が伸びていく中でも、ヨーロッパでは、結婚の際に嫁入り道具として様々なハウスリネンを持っていくという習慣があり、母親が10年分も使える量のハウスリネンを嫁ぐ娘に持たせていたそうです。
その嫁入り道具のハウスリネンは、生地の端に赤い糸で花婿と花嫁のイニシャルが刺繍されている。という特徴があります。
蚤の市などで、アンティークリネンなどを目にすることがあります。
そこには、やはり赤い糸で刺繍が施されています。
何も知らずに手にしたら、ただの刺繍としか思いませんが、どなたかのイニシャルが施された、嫁入り道具と知っていたら、また見方が変わってきますね。
“リネン”と同じくらい耳にする“麻”とは
リネンも麻の1種ですが、“麻”となると、もっと大きなくくりになります。
麻の種類は実に20種類以上ある。と言われていて、今までご紹介してきた亜麻(リネン)もあれば、苧麻(ラミー)や大麻(ヘンプ)、黄麻(ジュート)と様々な種類があります。
全て感じの名前には“麻”という文字が入っていますが、植物の種類は全く違うものなのです。
日本では古くから、苧麻(ラミー)が多く使われていました。
実際、亜麻以外は比較的ゴワゴワ・チクチクした肌触りなので、麻全般がそのような印象になってしまっているのだと思います。
“リネン”という名前 まとめ
“リネン”布製品の総称でもある
かつてのヨーロッパでは王侯貴族がリネンを好んで使っていた
日本ではリネン以外でも“麻”と呼ぶものがある