自然素材のカーテンは少しぜいたくと思っていませんか?でも、リネンカーテンの特徴を知れば、選ばれる理由に納得がいくはずです。驚くべきことに、リネンと人類との付き合いは、実に1万年にもわたるといわれています。それほど長く愛されて続けてきたリネン。リネンカーテンには見た目の美しさのほかにも、たくさんのメリットがあるのです。
リネンカーテンについて、基本知識から選び方、暮らしに取り入れるメリットや購入時の注意点を解説します。また、ライフスタイルに合わせておすすめのリネンカーテンを紹介します。
目次
リネンカーテンの基本を知ろう
リネンカーテンという言葉の響きにあこがれる人は多いようですが、いったいリネンカーテンとはどのようなものなのでしょうか。リネンカーテンの基本知識にふれていきましょう。
そもそもリネンって何?
ホテルのような宿泊施設でリネン類という言葉がよく使われますが、リネンカーテンのリネンは「植物生まれの自然素材」のひとつです。
リネンは麻と混同して使われる場合もありますが、麻は植物繊維全般のことを指します。「麻ひも」「麻袋」などの麻製品は、主に、ジュート(黄麻)、ヘンプ(大麻)といった繊維が素材で、リネンの素材とは異なります。
リネンは、ジュートやヘンプのように固さのある繊維とはまったく異なる材質です。やわらかく肌ざわりのよいリネンは亜麻科植物のフラックスが原料で、下着や洋服にもよく使われています。
衣類に使われる麻は、リネンのほかにラミー(苧麻・ちょま)と呼ばれる種類もあります。
リネンカーテンが選ばれる理由
リネンがカーテン地として好まれる大きな理由は、自然由来の素材であることです。リネンカーテンには、素材そのものが呼吸するような自然な通気性や保温性があるのです。
海外には100年以上も使われ続けているリネンがあるほどで、数ある繊維のなかでも特に丈夫で長持ちです。使い込むほどに増す風合いに、なおさら愛着が深まるでしょう。
リネンの繊維には適度な光の透過性があり、暮らしのなかで1日の変化を自然に感じることができます。化学繊維とはひと味違う特性といえるでしょう。
リネンは麻のなかで一番なめらかな肌ざわりで、ふとした瞬間肌に触れるたびに、やさしい感触を楽しめます。
さらりとしながら温かみのあるやさしさに満ちた自然素材、それがリネンです。
リネンカーテンを選ぶ人って?
自然素材からつくられるリネンカーテンは、化学繊維の製品と比較すると価格がやや高めの傾向です。それでもリネンカーテンを選ぶのは、どのような視点を持つ人なのでしょうか。
先述したように、リネンカーテンはとても丈夫で長く愛用できます。良いものを長く、大切に使いたい。使い捨てや無駄をできるだけ避けたい。環境や生活に対する意識が高い人が、リネンカーテンを選んでいるようです。
また肌に触れるものや、感覚的なことに敏感で、暮らしの快適性を重視する人もリネンカーテンに注目しています。毎日の生活のなかで使うものを「自然素材で統一したい」という考えから、リネンカーテンを選ぶケースもあります。
アレルギー体質のため化学繊維のカーテンを避けたい場合や、高齢者や小さな子どものいる家庭で室内環境に配慮して、リネンカーテンが選ばれることもあります。
失敗のないカーテン選びのポイント
新しい家に入居したときや部屋の模様替えなど、誰にでもカーテンを選ぶ機会は訪れます。いちど取り付けるとそう頻繁に交換するものではないだけに、慎重に選びたいもの。失敗しないカーテン選びのポイントを見ていきましょう。
カーテンはなぜ必要?
最初に考えるのは、そのカーテンがなぜ必要なのかという点です。
人によってはカーテンの必要性が目隠しのためであったり、遮光のためであったりする場合があります。今あるカーテンからイメージを変えたいなど、インテリアの一部として新調することも考えられます。
また、リビング、寝室、個室など使う場所によっても重視するポイントは異なります。
キッチン用のカーテンは、洗濯機で洗える、汚れが目立ちにくい、難燃性といった点がポイントです。
子ども部屋には、身体への安全性やほこりの立ちにくい性質を持つ素材が安心です。
このように、カーテンにどのような役割を持たせたいのかをよく検討しておくと、ポイントを絞った選択ができます。
カーテン選びの重要な要素
カーテン選びで着目するポイントはいろいろありますが、重要な要素は色・素材・インテリアとのマッチングの3つです。
カーテンは一般的に室内の景観の大きな面積を占めるため、視線を集めます。自分好みの色であっても、部屋全体を見たときに違和感があるようでは落ちつけません。
また、部屋のイメージと素材がそぐわないことも考えられます。例えば、カジュアルなイメージの部屋のなかに、きらびやかなイメージを持つ素材では、カーテンだけが浮いて見えるでしょう。
インテリアとのマッチングは色や素材、長さ、ドレープの形などをよく考えて判断する必要があります。ほんのわずかな違いでも、与える印象が大きく変わることがあるのです。
カーテンだけを見るのではなく、各要素と部屋との相性から最良と思われる選択をすることが大切です。
カーテン選びで考えたいこと
ワンランク上の視点からカーテン選びをしたいときに、考えるべきポイントは主に3つあります。
point1.カーテンの仕立ての美しさ
カーテンをオーダーメイドする、というと贅沢に感じるかもしれません。しかし、絶対の満足感を求めたいのであれば、必須の条件です。
既成サイズではなく、オーダーメイドのカーテンだからこそのフィット感で、生活が快適に。素材が良くても丈や幅が寸足らずのカーテンでは、良い素材が台無しです。
カーテンを引くたびに後悔しないためにも、仕立ての良い、窓のサイズや用途に合ったオーダーカーテンをおすすめします。
point2.機能性とインテリアイメージのバランス
今はカーテンに対して、さまざまな機能性を加味した商品が見られます。ただ機能性のみを追求しすぎて、インテリアの持ち味を壊すような選択は避けたいところです。
自然素材には特別な加工がなされていないものが多く見られます。素材本来の性質だけでも十分な快適性があることに着目すれば、選択の幅を制限せずに広げていけるでしょう。
point3.素材感の統一
ちぐはぐな印象を与える部屋によく見られるのが、素材の一体感が損なわれているというケースです。
ナチュラルなイメージのインテリアやファブリックでまとめているのに、化学繊維の一般的なカーテンではお部屋の雰囲気に合わない場合もあります。
ファブリックを自然素材にするのであれば、カーテンも合わせると違和感がありません。部屋を構築する素材のコーディネートを考えることも、カーテン選びの大切なポイント。センス良く、心地良いインテリアを実現するテクニックのひとつです。
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リネンカーテンを選ぶメリットと注意点
リネンカーテンには数多くのメリットがある一方で、気をつけなければならない点もあります。リネンカーテンを選ぶ際に知っておきたい、メリットとデメリットを見ていきましょう。
リネンカーテンのメリット
古くから人々の暮らしに取り入れられてきたリネンは、優れた性質を持っており、リネンカーテンを選ぶメリットは多数あります。
■耐久性・抗菌作用
リネンカーテンには、ほかの繊維以上に優れた耐久性があります。一般的な布地の多くは長く使うにつれて、織られている糸が弱くなり生地全体が薄くなっていきます。
しかしリネンカーテンは、長い間使用しても生地の傷みが少なく、年月がたつにつれて逆に良い味が出てくるのです。一生ものとして、吟味してリネンカーテンを選ぶ人もいます。ただカーテンの場合には織りの密度、使用条件によっては劣化することもあります。
また、リネンに含まれるペクチンという成分には、抗菌作用が期待できます。
繊維そのものに菌の繁殖を抑える効果があるため、パンや穀物をリネンの袋で保存する文化があるほどです。
リネンカーテンの持つ抗菌作用と通気性の良さで、室内が清潔に保たれるでしょう。
■吸水性・速乾性
リネンカーテンは吸水性・速乾性にも優れています。家で洗える加工がされている場合には、洗濯後もすぐに乾くため洗い替えのカーテンを準備する必要がありません。
吸湿性が高いため、じめじめした季節でも快適に過ごせます。自然素材であるリネンは、湿気によって繊維が伸縮をし、湿度を一定に保つ役割を果たします。まるで呼吸をしているかのように、窓辺で室内環境を守ってくれるのです。
■自然な透け感
リネンカーテンを通したやわらかな光は、独特の世界をつくり上げます。
自然な透け感が、木もれ日のなかにいるかのようないやしを与えてくれるでしょう。家の中にいながら風や光を感じさせ、屋内を自然な空気で満たします。
リネンカーテンは、ホワイトやオフホワイト以外にも色の種類があります。デザインも豊富で、自然な光沢をもつものもあれば、いかにもリネンらしい飾り気のなさを感じさせるものもあります。
いずれのリネンカーテンも素材本来の力によるインテリア性が高く、カーテンを変えただけで部屋のイメージアップにつながるでしょう。
リネンカーテンにあこがれるという声もよく聞かれますが、ほかの素材にはない魅力を兼ね備えたアイテムであることは間違いありません。
リネンカーテンのデメリットや注意点
実用的にもインテリアとしても優秀なリネンカーテンですが、購入する際に注意しておきたい点もあります。
■価格面で折り合いがつかない場合がある
リネンカーテンは希少な自然素材ということもあり、綿や化学繊維のカーテンよりも価格が高めです。
また、より納得のいく仕上がりにするためには、オーダーメイドという選択をしなければなりません。そのため想定していた予算内に収まらず、価格面で折り合わないことも考えられます。
■水洗いができないものもある
リネンカーテンは丈夫で耐久性に優れますが、扱い方を間違えると縮んでしまう可能性があります。
そのため、通常はドライクリーニングで洗濯をする必要があります。
ただし、オプションで、自宅で水洗いが出来る防縮加工が用意されているので、購入時に選ぶことができます。
■しわができやすい
「麻のスーツはおしゃれだけれど、しわになりやすい」と昔からいわれています。リネンカーテンも同様で、リネン100%の商品ではしわができやすい傾向が見られます。
カーテンを開けるときにあまり締め付けないようにするといった注意が必要です。
しわが気になるときには、霧吹きやスチームで目立たなくできます。
■遮光性などの機能面が不足するものがある
リネンカーテンは自然素材のため、難燃加工のような機能面が不足する場合もあります。
特に透過性の高さが持ち味だけに、遮光性は期待できません。化学繊維のカーテンと比較すると、光を遮断できないという点に注意が必要です。
リネンカーテンを選ぶときのチェックポイント
リネンカーテンのメリットやデメリットを踏まえ、購入時に留意すべきポイントを見ていきます。
■伸縮に注意
リネンカーテンには自然の湿度調節機能が備わっていますが、その反面、湿度によって丈が変わることもあります。
部屋の余分な湿気を吸って調湿を行いますが、内部に湿気を吸い込むと丈が伸びます。逆に乾燥すると縮んで短くなる傾向があります。
またご家庭の洗濯機で水洗いすることによっても、縮んで短くなります。
この性質に対応するためには、伸縮によって丈が不足することを想定し、大き目のサイズにするといった工夫が必要です。
一般的に、リネンカーテンは丈を長めにつくることも多く、丈が床を引きずるぐらい長くするのを「ブレイクスタイル」と呼びます。おしゃれなスタイルとして、インテリアに敏感な人たちに人気のあるスタイルです。
通常でも伸縮する傾向がありますが、極端に縮めてしまわないよう、洗濯時には表示に従った扱いを心がけることが重要です。
■光量の調節に留意する
遮光という面では少し弱いリネンカーテンは、使う場所をよく検討して導入する必要があります。しっかり日光をさえぎりたい場所には対応できない場合があることも、理解しておきましょう。
寝室には遮光カーテンを用いるという考え方もありますが、自然光が差し込むことにより、体内時計の調節ができて健康的に過ごせるようになります。
近年の研究では、体内時計を正常化するためには、朝に光を浴びることが効果的であるとわかってきました。
リネンカーテンの特徴である透過性を生かし、健康的な生活に役立てることができます。
リネンカーテンでも厚みによって、光の通り具合が変わります。いろいろなタイプを比べ、その部屋に合う厚さを選ぶとよいでしょう。
リネンカーテンのメリットを生かしながら遮光性を高めたいときには、ブラインドやロールアップカーテンとの併用がおすすめです。
同色系でまとめたりコントラストを付けたりしながら、一層おしゃれな部屋づくりを楽しめます。
■質感をよく観察
商品名にリネンカーテンと記載されていても、リネン100%ではないカーテンもあります。生地の性能や質感に違いが出るため、購入前にきちんと確認しましょう。
また同じリネン100%でも、織り方によって光沢が変わります。
素朴さを好む、あるいはゴージャスな雰囲気がほしいなど、希望に合わせて選びましょう。厚みによってドレープの出方も異なります。
シンプルにかけるのか、たっぷりとした印象を求めるのかといった使い方の違い、インテリアイメージに合わせて検討するとよいでしょう。
■機能性重視派には対応できない可能性がある
リネンカーテンは、自然素材の良さを生かした製品です。
そのため化学繊維のように、消費者の求めるほとんどの機能がそろっているわけではありません。
例えばリネンカーテンには、遮光加工や難燃加工の施された商品はほとんど見られません。
一方でリネンの繊維はストローのような中空構造のため、自然由来の断熱効果が期待できます。人工的に手が加えられていなくても、心地良い暮らしをサポートする機能がそなわっているのです。
湿度調節や空気中のほこりや菌を軽減する機能については、先にも紹介しました。リネンが本来持つ優れた性質を理解すれば、最適な使い方ができます。
また、リフリンのカーテンにはオプションで防炎加工をつけられます。加工を施す
ことにより防炎カーテンが必須の高層マンションや店舗などの空間でもリネンカーテンをお使いできます。
耐久性に富むリネンカーテンを、家族の一員のように長く愛用する人も少なくありません。少しずつ色彩にも変化が出てきますが、使い込んだ味わいを経年変化として楽しめます。
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ぜひ下記のブログも合わせてご覧ください!
おすすめのリネンカーテンをご紹介
リネンカーテンの魅力を知り、ぜひ自宅でも使ってみたいと思う人もいるのではないでしょうか。
1万年にもおよぶ人類とリネンとの付き合いですが、現代のリネンカーテンは多種多様です。どのようなライフスタイルにも必ず合うものが見つかります。
おすすめのリネンカーテンを紹介しましょう。
オーソドックスなリネンカーテン
リネンカーテンと聞いてほとんどの人が思い浮かべるのは、ホワイトやオフホワイト、ベージュといった、リネンのもつ風合いそのままが楽しめるナチュラルなタイプではないでしょうか。
さっくりとした織りが特徴的で、もっとも普及しているオーソドックスなリネンカーテンは、どんな部屋にも合うのでコーディネートがしやすく、使い勝手が良いのが魅力です。
清潔感があり、さわやかな空間を演出してくれます。
厚地により上質な生地質を楽しみたい人に
一般的なリネンカーテンよりも、もう少ししっかりした質感がほしい人におすすめなのが、フィールドシリーズです。
厚手で上質な生地質に、きっと満足できるでしょう。
色の美しさが際立つ無地はもちろん、チェックやストライプなどシンプルながら個性を出せるデザインも豊富にラインアップされています。
リネンカーテンにはめずらしいボーダー柄もあり、アイデア次第でさまざまな部屋づくりに生かせます。ワッフル織りで光がさらにやわらかく見えるタイプや、2本の糸を使って目の詰まった生地にすることで遮光性を高めたタイプもあります。
リネン素材のレースカーテンを楽しみたい人に
リネンでレースカーテンを楽しみたい人に最適なのが、エアリーシリーズです。
リネン素材のレース地で、軽やかな質感を楽しめます。リネンの本来の良さがしっかりと感じられるカラーデザインのものから、やさしいパステルカラー、さらに部屋のインテリアを邪魔しないシンプルな柄の商品もあります。
レースでも少し人とは違うものを探しているなら、グラデーションの美しいボーダー柄もおすすめです。オレンジ系やグリーン系、ブルー系のほか、個性的なマルチボーダーもあります。
また、縦にステッチをきかせたタイプは、さりげなさのなかにもひと味違った主張が感じられます。オーソドックスなカラーでも、おしゃれ感を求める人向きです。
インテリア上級者には、レース地にリーフ刺繍(ししゅう)が施されたタイプがイチ押しです。組み合わせるカーテンを無地で抑え、あえてレースカーテンに遊び心を加えます。華やかさと高級感を加味しつつ、リネンカーテンの自然な上品さは失われていません。
ワンランク上の上質なリネンカーテンを望む人に
厚地のリネンに美しい刺繍を施したフォレストシリーズは、こだわりをもってリネンカーテンを選びたいという人にぜひチェックしていただきたい逸品ぞろいです。
刺繍されているモチーフによって、かわいらしくもエレガントにも変わりますが、リネン地のもつナチュラル感や温かみといった独特の雰囲気は共通しています。
同じ柄であっても、地色によって印象がまったく違うことにもきっと驚かされるでしょう。
せっかく選ぶのであれば、どこにもない上質かつラグジュアリーなカーテンのなかから本当に満足できる品を求めたいもの。
上質なリネン地に丁寧に施された刺繍…
フォレストシリーズのリネンカーテンは、そうした希望に間違いないく応えてくれるでしょう。
こちらの記事ではLif/Lin(リフリン)が自信を持っておすすめする商品をご紹介しております。ぜひご覧ください。
リネンカーテンでお部屋の空気を一新!注目のおすすめ商品をご紹介
playlist_add_check 知れば知るほどほしくなるリネンカーテンの世界
リネンカーテンについて知れば知るほど、その奥深さに驚かされます。
人類史上最古の繊維といわれるリネンは、1万年余にわたり人々の生活に寄りそってきました。
現代の生活においても快適で居心地の良い暮らしを運ぶインテリアアイテムとして、インテリア上級者から愛されています。
単なるナチュラルライフの象徴としてだけではなく、耐久性や吸湿性など実用品としても優れているところが大きな魅力です。
愛用者のニーズに応え、リネンカーテンの色彩や織り方も進化を続けています。
ワンランク上質の空間を求めているなら、リネンカーテンの世界にふれてみてはいかがでしょうか。
『ボー・デコール オンライン』のご紹介
リフリン関連会社が運営する自然素材のラグ、リネンカーテン、ナチュラルインテリアのお店です