5月から6月にかけて梅雨入りしていく日本列島。
そんな梅雨時期、リネンはある変化が起こります。
丈が床に付いている・・・
そうなんです。リネンは湿度があがると湿気を吸って丈が伸びます。
今回はそんなリネンの特徴をご紹介していきます。
目次
リネンは呼吸している
少しイメージしづらいかもしれませんが、植物が原料のリネンは呼吸しています。
その理由はリネンの繊維構造に秘密があります。
リネンの繊維は中空構造といって中が空洞の繊維です。中空繊維とも言います。
中空構造とはマカロニやれんこんのように中が空洞になっていることを指します。
湿度が高い時は、この空洞の部分にリネンが湿気を吸い込みます。
その時に生地が伸びて、大きくまたは長くなったり寸法の変化を起こします。
湿気を吸ったリネンは丈が伸びる
「カーテンの丈が伸びた!」とびっくりする方が多いのがこの梅雨時期です。
生地やカーテンの大きさによっても違いますが、4~6㎝くらい伸びることもあります。
始めは床から浮いていたカーテンの丈が長くなる。
なんだか生きているみたいで不思議ですよね。
このようにカーテンが伸びてしまうと丈直しのご依頼をいただくことがありますが、ちょっと待ってください。
お直しする前にまだ試せることがあります。
丈が伸びて気になる時の対処法
冒頭でもお話しましたが、丈が伸びる理由は湿度が影響しています。
まずはこんな方法をお試しください。
①お部屋の湿度調整を行う
丈が床に付いて気になる時、お部屋の湿度はどうなっていますか?
もしかしたら、少しじめッとしていませんか。
今の住まいには、ほとんどのお部屋にエアコンがついていると思います。
除湿や冷房を行うことにより、お部屋の湿度を下げてみましょう。
②レールからとりはずして外に干してみる
もし天気が良く、晴れの日であれば外に干してみることもお勧めです。
洗濯物を外に干しておうちの中に取り込むときには、ふわっと柔らかく心地よくなっていますよね。溜まった湿気も飛んでさっぱりとします。
この要領で、湿気でのびたリネンカーテンも干してあげると伸びた丈の長さが少し短くなります。
注意点としては、日に当てると日焼けをしてしまうので陰干しを行うことをおすすめします。
その他にもアジャスターフックであれば1~4㎝程度上げ下げができるので、レールや天井にカーテンが当たらない程度にあげることで、床から浮かせることもできます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
リネンは梅雨と共に丈が伸びますが、湿気を取り除くことでもとに戻ります。
湿気が高くなるのは、この時期だけでなく結露で窓周りの湿度が高くなる時期もあるかと思います。
リネンの生地が伸びることは決して悪いことではなく、むしろお部屋の余分な湿度を吸収してくれるリネンの面白い特徴の1つです。
逆に冬になれば自然と丈がもとに戻っていきます。
季節ともに変化するリネンをお楽しみいただければと思います。