数あるリネンのなかでも品質の高さで知られるフレンチリネン。
リネンカーテンをはじめとして衣服や寝具、テーブルクロスなど、私たちの生活に身近な存在です。
そこで今回はフレンチリネンの特徴や、リネンカーテン素材として選ぶ際の注意点などについてご紹介します。
目次
やわらかく上質な「フレンチリネン」とは?
ヨーロッパ地域では多くのリネンが作られていますが、フレンチリネンはどこで生まれ、他のリネンとは何が違うのでしょうか。まずはフレンチリネンの基本知識から見ていきましょう。
フレンチリネンの原産地はフランス北部
リネン産業が盛んなヨーロッパのなかでも、約8割のシェアを占めるのがフランス生まれのフレンチリネンです。
上質なリネンである亜麻からできるフレンチリネンの産地はおもにフランス東北部のノルマンディー地方。
ノルマンディー地方からベルギー、オランダに至るまではリネンベルト地帯と呼ばれるほどリネン畑がたくさん存在します。
ノルマンディー地方でリネンが多く作られるのは、肥沃な土壌、涼しい気候、日光と降雨量などの条件がリネンの栽培に適しているからです。
またリネン栽培は連作ができないため、輪作をおこなうための広大な敷地も必要。
同じ土壌でリネン栽培を続けると質や収穫量が低下するので、5年から7年ごとに他の農作物とサイクルを組み合わせながら栽培をおこなわなければなりません。
これらすべての条件を備えるフランスにおいて、上質なフレンチリネンは作られています。
フレンチリネンはやわらかな触り心地が魅力
ヨーロッパの各地で作られるリネンには、産地によって違いがあります。フレンチリネンは他の産地のリネンに比べ、上品な光沢があり透けにくいのが特徴です。
また触っても麻特有のチクチクとした感触がなく、手にしっとりと馴染むやわらかで気持ちの良い触り心地から、シャツやカーディガンなどのトップス、スカートやパンツなどのボトムスなど、衣服の素材として多く使用されています。
最近では着心地の良さからフレンチリネンのスカートが人気です。
フレンチリネンカーテンの魅力や特徴は?
衣服のみならずキッチンクロスや寝具など、幅広い用途で使用されるフレンチリネン。カーテンで使うなら、どのようなメリットや特徴があるのかをご紹介しましょう。
自然な日差しを楽しめる
フレンチリネンのカーテンは、適度な日光を取り入れる透け感が魅力です。
天然素材のフレンチリネンを通して室内に入る日光は、しなやかでやわらかい光のため、まるで森林のなかで木漏れ日に包まれているような感覚を味わえるでしょう。
また日の出から日の入りまでの時間の経過、季節の変化によって、入る光の表情の変化が味わえるのもフレンチリネンのカーテンの大きなメリットです。
「透け感が魅力でもプライバシーが気になる」と感じるなら、厚手生地や濃い色のカーテン生地を選びましょう。
天然素材でナチュラル空間を演出
家具や雑貨などと雰囲気がそぐわないカーテンを選んでしまうと、部屋全体がチグハグになり落ち着けない空間になるため、統一感のあるデザイン選びが重要です。
ゴワゴワ、チクチクとしたイメージを持たれ不便そうなリネンですが、亜麻から作られるフレンチリネンはしっとりとやわらか、化学繊維にはない肌触りが特徴。
自然素材のフレンチリネンは、お部屋のシンプルスタイルやナチュラルスタイルにマッチします。
また、リビングや子ども部屋、キッチンや寝室など様々なお部屋にもお使いいただけます。
インテリア性が高く丈夫で長持ち
フレンチリネンは綿の2倍、羊毛の4倍の強度があるといわれています。海外では100年以上も使い続けられているリネンも存在するほど、リネンは丈夫な天然素材です。
環境や使い方、開け締めの頻度によって同じ商品を使用しても耐用年数は異なります。とはいえ、フレンチリネンをカーテン素材で使うなら、他の素材に比べ優れた耐久性が期待できるでしょう。
丈夫であるメリットにくわえ、高いインテリア性もフレンチリネンカーテンの魅力。リネンなら流行り廃りがないので時代に左右されることなく、無地ならシンプル、柄や刺繍入りならアクセントとして室内インテリアで活躍します。
機能性が高い
フレンチリネンのカーテンは吸水性と速乾性に優れるため、夏や梅雨の時期、洗濯後に室内が高湿度になっても快適な環境を保ちます。これは、リネンの繊維の伸縮により、部屋の湿度を一定に保つ働きがあるためです。
また繊維内部の空洞化により、通気と断熱作用があるため、夏は涼しく冬は暖かな環境を期待できます。
さらに繊維に含まれる多糖類のペクチンにより、汚れが繊維の内部に入りづらい、汚れても落ちやすいなどの特徴があるため、カーテンを清潔に保ちながら使えます。
リネンカーテンを選ぶときのポイント
カーテンを新調するなら、愛着をもって長く使用したいですよね。ここからは、フレンチリネンのカーテンを選択する際のポイントを3つご紹介します。
丈の長さを決めるには?
フレンチリネンのカーテンは自然素材のため、自宅でのお洗濯や湿度によって丈が伸縮します。丈の長さを決めるならまずは、ジャストサイズ、ブレイクスタイルのいずれかの選択が必要です。
ジャストサイズの場合、腰高窓なら下の窓枠から15cm以内に設定するのが一般的。床までカーテンが必要な場合は、床面から-2cmの設定をおすすめしています。
ブレイクスタイルは、カーテンの裾を床に十分に垂らして使用するスタイルを指し、海外のインテリア雑誌で見られるような、美しいドレープやゴージャス感が楽しめます。
カーテンに付着するホコリが気になる方も多いかと思いますが、リネンカーテンは、汚れが落としやすく付きづらい、静電気が起こりにくいなどの特性があるため、化学繊維のカーテンのような心配はいらないでしょう。
いずれのスタイルにおいても、フレンチリネンのカーテンは商品によって伸縮率が異なりますので、事前にお店のスタッフにご相談いただくことをおすすめします。
遮光性を高めるには?
ほど良い日差しを取り込む、フレンチリネンのカーテン。遮光性を高めるため、カーテンに裏地を付ける方法もありますが、伸び縮するリネンと裏地生地の伸縮率が違うため避けたほうが良いでしょう。
日中の紫外線の量が気になる、日没後に室内の様子が見えるのは嫌という方なら、ブラインドやロールスクリーンとの併用をおすすめします。
テイストに迷ったら?
カーテンを作るなら、お部屋のテイストに見合ったものを選びたいですよね。とはいっても、たくさんのデザインから何を選べば迷ってしまう方も多いはず。
カーテンのデザイン選択に困ったら、ナチュラルモダン・北欧ナチュラル・レトロなど、まずは自分の好みに合うタイプのテイスト探しからはじめましょう。
「誰かに相談したい」「インテリアのプロのアドバイスを参考にしたい」などの場合は、オンラインサポートサービスがあるショップがおすすめです。
リネンカーテンの「Lif/Lin(リフリン)」ではオンラインサポートも充実。専門のスタッフがオンラインにて、お部屋とカーテンのコーディーネート、サイズやご予算など、疑問や不安に対してしっかりとお応えします。
素材も考えて選ぼう!
リネンのなかでも品質の良さや、やわらかさを求めるなら、フレンチリネンのカーテンを生活に取り入れましょう。
デザイン性や機能性の高さ、長く使うほどに風情が増す様は、化学繊維のカーテンでは味わえない魅力です。
リフリンでは北欧ベースやシンプルナチュラルのテイストを中心に、おしゃれで上品な80以上のデザイン、色、厚さなどさまざまな種類のカーテン生地を取りそろえていますので、お気に入りを探してみてください。
また、リネンカーテン特有の透け感が気になる方には、2本の縦糸と緯糸を使用で織りが緻密、かつ厚手生地を使用しながら遮光性を考慮して作られたフィールドシリーズ「LL2101」をご用意しております。
実際に手にとってご覧になりたい方には、ご希望する品番の生地サンプルをお届けしますので、ぜひ一度実物を目で確かめてご確認ください。